こんにちは。渡部です。
一般の人は精神科医のことを
「心の専門家」と思っているでしょう。
ですが、それは大いなる誤解。幻想とでもいいましょうか。
じゃあ専門家じゃなくてカウンセラーだ、というのも誤解。
うつ病は心の病気と言われるのに、精神科医が心の専門家じゃないなんておかしいじゃないかと思うかもしれませんね。
その通り。おかしいんです。
でも、現在の医療のシステムがそうなってしまっているからしょうがない。
現在では、病院にもよりますが、
「臨床心理士」がいます。
必要に応じて臨床心理士がカウンセリングを行いますが、
精神科の医師がカウンセリングを行うわけではありません。
一般的に、精神科医は、
患者から症状を聞き取り、
標準的な診断基準にあてはめ診断をして、
病気に応じて投薬をする、
という流れで業務を行っています。
臨床心理士と精神科医はこんな感じで分業になってるんです。
医師は、患者さんの症状を診断し、
仕事や家族関係について聞くことはします。
しかし、うつの原因となっている考え方や人間関係の問題には踏み込みません。
そこまでするのは仕事じゃないからです。
医師の仕事はあくまでも、
聞いて診断して投薬することです。患者を根本治療することではないということです。
ではなぜこうなってしまうのか。
それは現在の精神科においてそれをよしとしているからです。
精神科の病気は、症状によって診断します。
標準的な診断基準にあてはまれば「うつ病」や「統合失調症」などと診断するんです。
いっぽう、精神科では、
脳生理学に準拠しいて、
うつ病や統合失調症は、脳の機能不全によって起こると考えられています。
心の変化は脳の変化であるということです。
どういうことかザックリ説明すると、
まず脳には感情や感覚に関わる神経があります。
「興奮系の神経細胞」
「抑制系の神経細胞」
上の二つを
「調整する神経細胞」
などがあるんです。
これら3つの神経細胞のバランスによって、
心は様々な状態になって、感情が沸き上がるのです。
例えば、興奮系の神経細胞の場合。
(ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸など。聞いたことあるやつもありますね。)
これらがバランスよく分泌されると
気分が良く、元気もやる気もあります。
逆に不足すると、
元気も覇気も失われ、気分が落ち込みます。
抑制系の神経細胞からは、ギャバなどの神経伝達物質が分泌されます。
これらが不足すると、興奮が収まらなかったり、痙攣をおこすこともあります。
調整系の神経細胞から分泌される神経伝達物質が「セロトニン」です。
セロトニンの働きは、元気を出す働き、興奮しすぎるとそれを抑える働きなどがあります。
「セロトニンの不足がうつをもたらす」と言われていますね。
これらの3つの神経細胞がバランスよく働いているときは、
心が安定するのですが、不足したりするとうつのような症状がでます。
うつ病の薬というのはこれら脳内物質の生理学にそって開発されたものです。
「薬によってこれらのバランスを良くすることでうつ病が良くなるはずだ」
という考えですね。
なるほど。理論的には正しい。
でもですね、大事なこと忘れてませんかって僕は思うんです。
「そもそもそういった症状が出る原因ってなんだよ」
って話です。
何かが起こるってことは必ずその原因があります。
うつ病にも原因があるんです。
人間関係だったり、本人の考え方だったり、過労だったり。
これらを改善しない限りは薬をいくら飲んだって変わりません。
薬飲んで一時的に回復したとしても、今の状況が変わらなければまた症状がすぐ再発します。意味が無いんです。。
薬を飲むだけで治るというのは儲けるための売り文句でしかありません。
必要なのは、自分の行動を少しずつ変えていくことなんです。
まず休む。休んでから自分に自信が持てるように行動しなくてはならない。
精神科医のお医者さんはそのお手伝いはしてくれません。
あくまでも投薬。
対症療法の専門家なんです。
だから「心の専門家」ではない。
精神科医に行くだけではうつ病は治りません。
もし現在通っているのだとしたら、そういった事実を頭に入れたうえで通ってください。
薬を飲んでいるのであれば、すぐに全部やめろとは言いません。
うつ病になりにくい考え方、前向きでポジティブな考え方になって、
自分を認めて自信を持てるようになってから薬を減らして止めれば十分です。
だからこそ、薬だけに頼るのではなく、
前向きにポジティブになれるような行動をとりましょう。
それらの方法はサイトの記事で紹介しているのでぜひ読んで実践してみてください。
うつ病は絶対に治るので、少しずつ行動していい方向に進んでいきましょう。
では。